――Happy Halloween!―― 

――そうだね、少し昔話をしようか。
 
いや、なに、あのジャックにも小憎らしい子供時代があったようにね。
今ではすっかり使い魔――いや、飼猫が板に付いた彼にもね、あるわけだよ。
はは、興味あるだろう?
彼が結構年寄りだってこと、皆知らないからね。
本人は嫌がるだろうが、宴の余興に一つ、どうかな。
 
おっと!
 
彼に見咎められない内に、ほら、ちょっとこちらへおいで。
さて、何から話そうか。
なあ、ジャック?


 
 

 黒猫、あるいは魔眼の少年の話

inserted by FC2 system