もう一つの、不思議の国のアリス
蒼き薔薇の願い、そして、裏庭から始まるおとぎ話
番外・小話
ラチェット
...白兎とチェシャの暇つぶし
裏切りのスイッチ
...オリジナルな人の話
隠された翅
...白兎とイモムシの夏
――ここは、女王の小さな箱庭。
無邪気な夢と、幻想と、一欠けらの悪戯心でできた、小さな、でも、広い、庭。
――ここは、非常識の暮らす国。
誰かが紡いだ世界からはみ出てしまったモノ達が住む、非常識な、でも、自由な、国。
――そこは、不思議の国。
常識が非常識、真実が嘘になる、そこは天邪鬼な世界。
ここで綴られるのは、アリスという名の少女の物語。
ここに迷い込むのは、アリスという名を持つ少女だけ。
――そこは、変わることのない――許されない、不変の世界。
彼らは幾度も幾度も、同じ物語を繰り返し演ずる。
そう、変わることなく。
――変わることは、なかった。
そ の 日 ま で は 。